6.人に教える(あるいは話す)

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あなたが苦労して調べて、せっかく覚えたこともそのままにしておいたのでは、あっというまに忘れてしまいます。

これは何も能力がないとか、年を重ねたことが原因ではなくほとんどの方がそのような傾向にあるようですので、何も悲観することはありません。

特に私たちは、学生の頃からペーパーテストのための勉強(というか暗記)という作業に慣らされてしまっているためか、テストが終わると忘れてしまうという特技まで同時に身につけてしまったのかもしれません。

私はとにかく頭を使うことが苦手でしたので、覚えたこともすぐに忘れてしまっていました。忘れないように、忘れないようにと意識すればするほど見事に思い出すことができなくなってしまって、自分の能力の低さを恨んだほどでした。

もちろん、忘れないようにメモをとるということはしっかりやっていましたが、試験の最中にメモを見ることなど許されませんし、実務においてもそれでは効率が悪すぎるというものです。

そこで、私が思いついたやり方は、できるだけ時間を空けずに人に教えるというものでした。当時、パソコンスクールに通っていましたから同じクラスで、まだ理解できていない人をつかまえて教えてあげていました。

こちらも同じ生徒とはいえ、間違ったことを教えていては相手も迷惑ですし、信用もなくしてしまいます。やはり、見栄もあって一目置かれたいという気持ちがありますから、理解してもらえるようにこちらも真剣にならざるを得ません。

人に教えることで、頭はフル回転していますから、今度はそう簡単に忘れてしまうということはありませんでした。

私の場合は、習ったことを人に教えることで、相手からも感謝され、記憶の糸をより太くして自分のにすることができるという一石二鳥の効果がありました。

では、教える相手がいない場合はどうしたらいいでしょうか?

これも簡単に解決できます。

私は教える相手がいなかったり、教える機会がなかったときは、家に帰って妻に教えていました。妻にとっては、まったくちんぷんかんぷんな内容かもしれませんが、そこを理解できるように言葉を置き換えたりして何とか理解してもらうように工夫する必要があります。それがまた、自分にとっては記憶の糸を太くするためのよい機会になりました。

また、そのほかにもこのようなこともやっていました。

自分がきちんと理解できているか、確認したいので私の説明をちょっと聞いてみてくださいと、パソコンスクールの先生をつかまえて話を聞いてもらったこともありました。

もしも間違っていれば、すぐに訂正してくれますし、ちゃんと理解できていればほめられますから、忘れにくくなることはもちろんですが自信にもつながります。

前の章と少し重複しますが、人に教えるためには自分でしゃべって相手にわかってもらえるように伝えなくてはなりません。

そのためには、まず自分の頭の中で一度整理する必要がでてきます。そして、その内容を話すことで教えてあげます。必然的に自分が発した言葉は、自分の耳を通して伝わってきます。

この方法を実践するようになって、パソコンスクールで学んだことは、その後自分が誰かに教えるということが前提で授業を受けるようになりましたので、自分だったらこう教えるとか、そのもののたとえ方はうまいななどと、いうことを考えながら授業を受けるようになってきました。

いいところは、まねして改善点があれば自分なりの教え方を考えてみる。そして、誰かに教えたり話したりするので、これはもう、忘れろと言われても簡単には忘れることはありません。

この方法は、7項目の秘訣の中でも特に有効なノウハウです。ぜひ実践してもらいたいと思います。

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