7.一時的な低迷は成長の証であることを知る

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これまで上達法を忠実に実践したのであれば、みるみるうちに実力が増してくることを実感できるかもしれません。

そこであなたは順調に右肩上がりでスキルが上がってくることを期待するかもしれません。

もちろんそういったイメージを持ち続けることは大事ですが、誰にでもスランプといえるような一時的な低迷というか、成長に陰りが伺えるような場面に出くわすことがあります。

人間の脳(成長はと置き換えても良いかもしれません)は、毎日毎日決まった量を一定に成長するわけではなくて、一時的な停滞期を迎えながら再び成長していくとったプロセスをとるそうです。

私は資格を取得するために、1000以上に上る項目を覚える必要がありました。最初のうちは順調に覚えていくことができたのですが、あるときからなかなか覚えられない、無駄に時間を費やしていると思えるようになったときがありました。

試験の期日は迫ってきますし、かなりあせりました。しかし、そのような状態で学習してもまったく身に付いてくれません。イライラは募るばかりです。それまで、私はかなり根を詰めて勉強していたので、妻の勧めもあって1泊ほどの旅行に出ることにしました。

内心はこんなときに遊んじゃって良いのかなという不安はありましたが、机にしがみついていても向上の兆しは見られなかったので従うことにしました。

旅行から帰って再び試験対策に取り組んでみると、意外とスムーズに頭に入ってきました。どう形容して良いかわからないのですが、私が留守にしている間に誰かが、頭の中に散乱していた記憶の断片を片づけてくれていた、といったイメージでしょうか。

フォトリーディング(あなたもいままでの10倍速く本が読める)という速読の技術がありますが、この速読のステップの途中の段階で、一度速読した本の内容を頭の中で熟成させるために、いったんその本から離れて休憩を取ったり、寝てしまったりと読書とは関係ないことをすることが推奨されています。

私が額に汗して勉強していなくても、脳は働いていないわけではなかったのです。私が旅行でリフレッシュしている間も脳は24時間働いて、それまでに詰め込んでいたことを熟成して再構築してくれていたのです。

正直な話、私が目指していた資格は当時は非常に難関だったため、資格の取得は断念しようと思ったことは一回ではありませんでした。あのとき、なかなか自分のレベルが上がらないことに業を煮やして、あきらめてしまっていたら今の私はなかったと思います。

後に自分が教える立場になり、一時的な停滞は誰にでも訪れるということに確信がもてたとき、あのときあきらめずに続けて本当によかったと思いました。あなたがどのくらい高い目標を立てているのかは、私はわかりませんが、もし壁にぶつかったと感じたとしても、それは一時的な停滞にしかすぎないのだということを覚えておいてください。

そして、あなたがあきらめてしまわない限り、かならず成長し、上達していくものです。よくこんな言葉を聞きませんか?

「夜明け前が一番暗い」

私はこの言葉が大好きです。
スランプや停滞期は、あなたがその後大きく伸びるために必要な助走期間であるということを知ってください。